陽射しにも多少の思いやりが見え始めた今日この頃。なんだかんだと慌ただしく過ごしているうちに、今年も残すところ2ヶ月ちょいとなった。
地方移住を計画している
現在、僕は大阪市内で賑やかな暮らしをしているのだけど、近々ここを離れて田舎で暮らす計画を立てている。いわゆる地方移住である。しかも、それがかなり現実味を帯びてきているのだ。そう遠くない未来、具体的に言うと年内には、僕たち家族は地方での暮らしをスタートさせているだろう。
というわけで、今回は僕らの移住計画について少しお話させていただこうと思う。今後、移住を検討している人に、少しでも役立ててもらえると嬉しい。
なぜ移住するのか
移住する目的は様々あると思うが、僕の場合は次のような動機に基づいている。
- ダウンシフトしたい
- 人が多すぎると疲れる
- あくせく働きたくない
- 消費から距離を置きたい
ぶっちゃけ、「子どもに自然豊かな場所で育って欲しい」みたいな利他的な観点も、「地方を創生して盛り上げたい」といった滾りも一切なくて、シンプルに自分らの都合だけを考えた結果のコレである。
残念ながら、各地方自治体の特設サイトに掲載されている「先輩移住者」のような立派な思想は持ち合わせていない。でも大丈夫!とひたすら自分に言い聞かせている。
まず何よりダウンシフトがしたい。移住は、このブログでも散々標榜している「がんばらない生き方」を実現するための手段だと思っている。生活コストを下げることができれば、あくせくと働いてお金を稼ぐ必要がなくなる。そのファーストステップとして、消費の誘惑が多い都心部から離れたいという想いがあり、お金を使ってしまう環境からは物理的に距離を置くという作戦なのである。
今の僕はもう、とにかくがむしゃらに働き続ける人生に希望を見出せなくなった。「会社での業務に追われる日々はしんどい」と感じている。仕事は楽しいし好きだけど、労働するとどうしたって感情の強要や不当な束縛を受け入れざるを得なくなってしまう。20年弱の会社員生活の中で、それを実証できた。もうこれはひっくり返せないし、誰に何を言われようとブレない。
もし可能性があるとすれば、「労働せずには生活費が賄えず、渋々最低限のバイトをして生活費を稼ぐ」というストーリーだ。間違ってもフルタイム正社員でノット・シャインな毎日には戻らない。
そういう自分の気持ちに則れば、「お金のかからない田舎にでも引っ越して、のんびり暮らせる環境に身を置きたい」という考えには、ごく自然にたどり着くことができた。都会で働くサラリーマンならば一度は妄想するであろう「スローライフへの憧れ」的なものもあったかもしれない。ただ、僕にとってそれは一時的な憂さ晴らしとかではなく、経済成長至上主義に迎合できない人間の切実な望みだった。ザコなんですよね、社会的に。
まとめると、自分らしく生きるための環境整備として、どこか違う生活圏へ移住してしまうのが手っ取り早いだろうと考えたというわけだ。
最大の悩み
移住を具体的に考えていく中で、さまざまな疑問や問題が表出する。その最たるものが「どこへ移住するのか?」だろう。これはマジで迷走した。魅力的な場所が多すぎるのだ。
僕は、移住先を絞り込むために以下のようなムーブをしてきた。
- 自治体主催の「空き家見学ツアー」に1泊2日で参加
- 大阪で開催された移住合同説明会で情報収集
- 「◯◯県移住フェア」というイベントに複数参加
- 気になった街の移住情報をYoutubeで見まくる
- 気になった街の空き家バンクを見漁る
- Google ストリートビューでランダムに街を散策
これらを、だいたい2年間くらいかけてゆるやかに行ってきた。当時はまさか自分が本当に会社員を辞められるとは思ってもいなかったので、具体的な場所を絞り込むというよりは、まずはどんな場所が自分たちに合いそうかという下調べくらいの軽いノリで取り組んでいた。
妻と一緒に妄想に耽りながら、あぁでもない、こうでもないとウダウダ言っている時間は結構楽しかった。そんな内省を繰り返しているうちに、次第に理想の環境やお互いの希望条件が炙り出されていった。だから、ここは時間をかけて向き合ってきて良かったと思う。
とにかく目的を見失わないように
移住を検討している最中、本当に色々な街が候補として挙がっていて、北は北海道の札幌市、南は宮崎県の日南市などがあった。無邪気にそのあたりをディグる作業はめちゃくちゃ楽しかったのだけど、あまり潜りすぎると途中で目的がすり替わってしまう瞬間があるので要注意だ。
僕の場合、ダウンシフトという目的を見失って、地価の高いエリアに住みたいと思っていた時期もあった。それはそれで、絶対楽しいとは思うのだけど。いやしかし、それだと結局お金稼がなくちゃいけなくなるやん、と冷静になり引き返した。
現在では会社員を辞め、家の売却活動も進み、移住に向けての体制が整いつつある。いよいよ行き先の決断を迫られているが、実を言うといまだに二択ほど候補が残っていたりもする(笑)まぁ、もう気持ち的には決まってるのだけど。もう少し具体的になったら、改めてお知らせしようと思う。
僕に取って移住はあくまで理想的な生き方をするための手段に過ぎない。それを念頭に置いて、進むべき方向を見失わないよううまく乗りこなしていく必要があるとは感じている。そんな今日この頃なのである。おわり。
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