東京から戻ってきてからというもの、眠気が尋常じゃない。眠りまくっている。少し疲れが出ているのかもしれない。
そんな、東京滞在3日目の出来事を書いていく。
11/10(月)
楽しかった「考働打ち上げ in 東京」を終えた翌日。僕は新橋のホテルへ宿泊していた。この日、先に大阪へ戻る妻にスーツケースを託し、必要なものだけを小さなカバンに移した。もうカメラも必要ないので、随分と身軽になった。そして、チェックアウト。
ビーフン東でランチ
11:00にホテルを出て、新橋駅方面へ向かって歩く。目的地は、新橋駅前ビル1号館。ここに、以前から気になっていた「ビーフン東」という中華料理屋さんがある。その名の通り、名物はビーフンなのだけど、ちまきも絶品。
実は大阪にも系列店があり、そちらには何度かお邪魔させていただいたことがある。その本店の所在地がここ新橋だという噂を耳にしていたのだ。

いかにも「昭和」というレトロ感が漂う、いい雰囲気の建物である。かつて、この土地には戦後の闇市があり、その跡地に1966年に竣工されたのがこの新橋駅前ビル。現在では多くの飲食店が軒を連ね、ビジネスマンや観光客に人気のグルメスポットになっているそうだ。
その正面玄関前には、狸の銅像が鎮座している。

その足元に目をやると、こんな銘板が。彼の名は「狸広」というらしい。

明治の鉄道工事の際、新橋駅周辺に住んでいた3匹の子狸がいた。工事作業員は彼らのために小屋を作り、保護した。やがてその狸小屋に人が集まり、飲食街「狸小路」が誕生。後にビル建設で消えたが、歴史を残すため「開運狸 狸広」の像を建立した。今では新橋を見守る存在として、開運を祈念している。
江戸時代の新橋は、人も寄りつかない辺境の地だったのだとか。今じゃとても想像がつかないほどに賑わっている。街の歴史を辿ると、面白い発見があるものだ。
話をビーフン東に戻そう。新橋駅前ビル1号館へ入り、激細エスカレーターで2階へ。

さらに奥へと進むと、お店が見えてきた。


到着したのは11:15くらい。開店が11:30からということで、お店の前の椅子に腰掛けてしばらく待つことにした。最初は人もまばらだったものの、僕たちのあとに続々と列が伸びていき、開店時には10人くらい並んでいた。さすが人気店。それなりに広いので、20人くらいまでは1回転目で入れそうではある。しかし、早めに着いておいてよかった。
気の良い店員さんの案内で、一番奥のテーブル席へ。オーダーは並んでいる最中に決めておいた。僕は「並ビーフン・焼」、妻は「蟹玉ビーフン・スープ」、さらに二人とも「バーツァン(中華ちまき)」も注文した。


旨い!ビーフンはあっさりとした味付けで、ライスヌードルらしい甘みがある。豚肉は柔らかくジューシーで、合間に食べることで味わいの変化を楽しめる。
ちまきの方も抜群に美味しい。そしてサイズがでかい。僕の拳大くらいはあろうか。

味付けされた餅米は、程よく芯が残っていて歯応えがある。食べ進めていくと、うずら卵や豚肉が現れて最高のハーモニーを奏でてくれる。

僕たちが食べ終わる頃には、店内はサラリーマンやOLで満員になっていた。ごちそうさまでした。

大井町で散歩
その後、大阪へ戻る妻を品川で見送り、本日の宿泊先である大井町へ移動した。

到着したのは13時過ぎで、チェックインの15:00まではまだまだ時間があった。そして、シンプルに暇を持て余した。
会社員時代の僕なら、こういう空き時間ができればすぐさまカフェにでも入り、MacBookを開いて「多忙なビジネスマン的ムーブ」を繰り広げていたに違いない。
当時は常に大小無数のToDoに追われていて、放っておくとすぐに仕事が山積みになるのが嫌だった。とにかく時間が惜しくて、メールの返信を作ったり、仕事の段取りを組んだりしていた。酷い時には、新幹線を待つホームですらMacBookを開いていた。
だけど、この日はそんな気分になることはなかった。さっき品川でコーヒーを飲んだばかりだったし、何より今の僕はタスクに追わるような生き方をしていない。
結局、僕はチェックインまでの2時間弱を散歩に使うことにした。ラジオアプリ「stand.fm」で久保さんやまちぇっとさん、すずひらさんの配信を聴きながら、知らない街をあてもなく練り歩く。駅前の大きな交差点に立ち、空の青さを眺めてみたり、ビルの踊り場から行き交う人々を観察したりした。


嘘だろ、なんて豊かで幸せな時間なんだ。よく考えてみると、こういう時間って学生時代ぶりかもしれない。つまり、20年くらい味わっていない感覚だった。いいじゃないか、何もしない時間。会社員として慌ただしく過ごすうちに、僕はいつの間にか「常に何かをしていないといけない気がする病」を患っていたのかもしれない。
尊敬するクリエイターに会う
この日のメインイベントは、夕方からの会食だった。過去に何度か仕事でご一緒させていただいた、ものづくりの先輩たちと会う約束をしていた。みなさん、業界誌やクリエイティブ系の年鑑などにも掲載されるレベルの凄腕で、いまなお最前線で戦うプロのクリエイターである。超多忙な中、時間を作ってくださって感謝しかない。
こういう方々に会うと、いまの業界の空気感であったり、前線を走る人たちのマインドに触れられて刺激をもらえる。また一緒に戦える日が来ればいいのだけど、もう一度あの激流の中に飛び込むことができるか分からない。もう、そういう生き方ができる自信もない。
ダウンシフトとは真逆の世界で生き抜く強さを持った先輩たちを見ていると、シンプルにすごいなと思うし、自分の選択が正しかったのか分からなくなる時もある。
でも、移住することを伝えると「好きなようにやればいいんだよ。君にはそれが向いているよ、前からそう思ってた」と言ってくれた。確かに、前にも言われた記憶がある、大雪の降る福井県で。いつだってカッコイイな、この人たちは。僕の憧れだ。ありがとうございます。
夢占い
この日の夜、夢を見た。

舞台は超巨大な国際空港。日本ではないどこか。
僕は大学時代の友人と一緒に帰国便の搭乗時刻を待っている。フライトまでは時間があったので、建物の屋上にある芝生広場で、この空港のどこかにある「スパ(温泉施設)」のチケットを買った。
気づけば友人の姿はなく、搭乗時刻を気にしながら焦ってスパを探していた。それからしばらく一人で空港内を彷徨うが、その間に多くの人とすれ違った。
大人になってから知り合った飲み仲間や、仕事でお世話になった皆様、もう何年も会っていない地元の友人など。みんなそれぞれ違う目的地を目指しているようで、軽めの挨拶をする程度でどこかへ行ってしまった。
やがて僕は空港のバックヤードに迷い込み、そこにいたスタッフにスパの場所を尋ねる。すると、目の前にあるエレベータに乗ればそこが目的地であることを教えてくれた。
夢はここで終わり。笑っちまうくらい現在の心理状況が反映された夢だなと感じつつ、一応ChatGPTに夢占いをお願いした。
その結果がこちら。

ですよね(笑)
そんなこんなで、色々な人と会って、夢にも反映されるほど刺激的だった3泊4日の東京トリップは幕を閉じた。

これから自分が起こすアクションが、人生にどんな影響を及ぼすかは分からない。それでも、自分で選んで自分で決めた道であれば納得できるはず。それこそを僕は望んでいる。
今まではただの憧れに過ぎなかった夢を、周囲の人の力を借りたり、刺激をもらったりしながら、具体化する準備ができたのだと感じている。
あとは実行するのみ。さて、楽しみになってきた。
おわり



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